自力でホームページ制作を60分で行う方法

「ホームページを作る」と聞くとどんなイメージがあるでしょうか。
昔は趣味のサークルや個人の情報発信にホームページを作る事もよく行われました。
ちょっと前であれば、ブログを使う事が流行りました。
そして今ではSNSが主流ですね。

では、今はホームページを作ったりしないのでしょうか。

そんな事はありません。

商売をしている方なら、ホームページは必須です。
小さな喫茶店などでも、検索して見つからなければ、来客は期待できません。
SNSで紹介するにも、ホームページが無ければ紹介する方もやりにくくて、やめてしまうでしょう。

では、効果の高いホームページを制作するためには、どうすれば良いでしょうか。
とにかく急いでホームページを制作したい方のために、自力でホームページ制作を60分で行う方法をお教えします。

ホームページ制作に必要な基礎知識

まずは基礎知識を理解しましょう。
ホームページは以下の3つから構成されています。

・HTMLファイル
・ドメイン
・サーバー

HTMLファイル

ホームページの本体となる部分です。
お店で言えば、商品・従業員・展示設備・内装などに当たります。
作成するには専門知識が必要ですが、それをある程度緩和してくれる有料ソフトもあります。

ドメイン

インターネット上の住所です。
ホームページを表示すると、上のアドレスバーと呼ばれる所に、何やら英語っぽいものが表示されています。
https://www.sapporo-homepage.com/blog/
これをホームページアドレスと呼びますが、これは長い事が多いため、スマートフォンの場合、左側の一部分のみ表示されています。
www.sapporo-homepage.com
これがドメインと呼ばれているものです。

お店で言えば、店舗の住所に当たるでしょう。

サーバー

ホームページはサーバーと呼ばれるコンピューターに置かれています。
通常、このサーバーを個人やお店で持つ事はありません。
レンタルサーバーと呼ばれるサーバーを借りるのが一般的です。

お店で言えば、土地付き一戸建ての購入はあまりなく、ビルの一室を借りるようなイメージです。

お店には入れ物(ビルの部屋)と中身(商品や店員)、そして場所の情報(住所)が必要ですね。
ホームページにも入れ物(サーバー)と中身(HTMLファイル)、そして場所の情報(ドメイン)が必要です。

ホームページを制作する手順

ホームページはどの様な手順で作るのでしょうか。
これはつくり方によって大きく違って来ます。
ここでは主要な3つのパターンについて説明しましょう。

パターン① 自分でHTMLファイルを制作する
パターン② ブログ(CMS)を利用して作る
パターン③ ホームページ作成サービスを利用する

パターン① 自分でHTMLファイルを制作する

前述のとおりホームページを構成するHTMLファイルを作るには専門的な知識が必要です。
これを身に着けるには、それなりに時間と努力が必要でしょう。

もちろん、ネットを調べればHTMLについての解説は沢山ありますし、書店に行けばHTMLの書き方を解説した本も見つけられると思います。
また、ホームページ制作ソフトと呼ばれるソフトも売られており、昔はそれを購入して作る方も多くいました。ただ、そういったソフトも近年では高機能化しているため、一般の方が使うにはかなり難しいかもしれません。

「この際勉強して将来はホームページ技術者になる」というのでなければ、違う方法を選んだ方が効率的かもしれません。
少なくとも、60分では作れません。

ラーメンを食べたいとき、小麦などを用意して自家製麺を行い、ダシをとってスープづくりにチャレンジするようなものでしょうか。
ラーメン屋を始めたいのでなければ、あまり選択しない方法ですね。

パターン② ブログ(CMS)を利用して作る

CMSとは、昔はブログを作るシステムとして考案されたもので、現在では普通にホームページも作ることが出来ます。
HTMLについての深い知識・テクニックをマスターしていなくても、見栄えの良いホームページをより早く作ることが出来ます。

一度制作環境が完成すれば、ブラウザの画面上での操作で制作作業や追加更新が出来ます。
また、プラグインと言ってCMSの機能を増やす仕組みがあり、様々な要望に応えることが出来るので、広く普及しています。

ただし、CMSの操作を覚える必要があります。
この操作系はプラグインごとに異なる事も多く、一部は日本語に対応していない事もあり、そんなに楽ではありません。
高機能な分、覚える事も多くあるわけです。

また、制作環境を作るのにつまづく事も多く、誰にでも勧められる方法ではありません。
60分で作るのは慣れた人ならともかく、初めて挑戦する人では難しいかもしれません。

ラーメンで言えば、生麺とスープを買ってきて、おいしい具材や使いやすい調理道具、センスの良い食器を揃えて調理する感じでしょうか。
スープなんかは沢山の種類があり、どれが口に合うのか、具材との相性など、考える事は沢山あります。
盛り付けにも一工夫するなど、腕に自信があれば人に出せる料理に仕上がるのですが、それなりに準備が大変で手間がかかり、経験も必要ですね

パターン③ ホームページ作成サービスを利用する

操作系としてはCMSに似ていますが、アカウントを作る(サービス会社と契約する)だけで、制作環境は出来上がりです。
そして、上記2つのパターンと違い、サーバーの契約やドメインの取得が不要です。
サービス会社と契約だけで、全て片付くので。

機能的には自由度はあまりありませんが、その分覚えなければいけない事は少なく、誰でも習熟できるでしょう。
しかも、多くのホームページ作成サービスが無料コースを用意しています。

元々少ない機能が更に制限されるため、機能的には非常に少ないうえ「どっかで見たような」ホームページになってしまいますが、費用をかけずにホームページを作ることが出来るのは大きなメリットでしょう。
逆に有料コースを選べば、ネットショップを作る事さえできるサービスもあるため、大抵の業種の方の要望に応えられるでしょう。
大抵の場合、60分あれば最低限のホームページとしての体裁は整うと思います。

ラーメンで言えば、好きなカップめんを買ってきて、お湯を入れて3分待つだけ。
難しい事は何もありません。ただし、誰が作っても同じ味になるでしょう。

ホームページ制作で知っておくべき注意点

ホームページを作り方から見ると3つに分かれていたのですが、どの方法を採用するにしても、共通で知っておくべき注意点があります。
ここでは主要な4点について解説します。

・著作権を侵害しない
・ユーザー視点に立って、コンテンツを作成する
・更新に力を入れる
・検索エンジン対策をする

著作権を侵害しない

ホームページには文章や画像(図・絵・写真など)が表示されます。
これらはオリジナルなものや、使用して良い許可を取ったものしか使ってはいけません。

人が集まりそうな情報やSNSでバズった写真を見つけたから、それをコピーして自分のホームページに載せるといった事をやってはいけないのです。

人が作ったものには全て著作権があります。
これを守る事がホームページ制作の大前提です。

これを守らないと、炎上(SNSなどで非難を受ける)したり、裁判沙汰になることもあります。

ユーザー視点に立って、コンテンツを作成する

ホームページを見るのは誰でしょうか。
自分が見るためだけにホームページを作る人はまず居ないでしょう。
誰か他に見て欲しい人がいるはずです。

お店に関するホームページで言えば、商品に興味がある人、来店する可能性がある人に見てもらいたいはずですね。これをユーザーと呼びましょう。

ユーザーにとって「見やすい」「使いやすい」「判りやすい」ホームページにする必要があります。

慣れないうちは独りよがりな事になりがちですが、ホームページは自分のためではなくユーザーのためという事を、念頭に置くようにすることで、少しでも問題を減らせると思います。

更新に力を入れる

ホームページ制作は一通りできたら終わり…という事はありません。
60分で作ると言っても、60分で終わって後は何もしなくて良いという事はありません。

前項のユーザー視点に立って言えば、
いつ見ても内容が同じ。変わらない。
というホームページを何度も見たいと思うでしょうか。

一度見たら、二度と見なくていいホームページでは、ユーザーから忘れ去られてしまいます。
お店なら(業種にもよるでしょうが)、リピーターを確保できないとビジネスとしては辛いでしょう。
今の時代、ホームページを忘れられるという事は、お店の存在を忘れられるようなものです。

せっかくホームページを作るのですから、リピーターを呼び込めるホームページを作りたいですね。
そのためには、まずホームページのリピーターになってもらいましょう。

つまり、更新に力を入れる事が大事なわけです。
随時新しい情報を発信しましょう。

何も毎週ホームページを改造するなんて事をする必要はありません。
(むしろ操作系に関わる所なんかは、ころころ変えてはユーザーが混乱するので変えてはいけません)
小売店なら、新商品入荷のお知らせなんかを載せるだけでもOKです。

とはいえ、業務に関係ない日々の出来事を載せるのは、人柄が重要なお仕事なら良いのですが、そうでない場合は「何についてのホームページなのか」が判りにくくなるため、お勧めできません。

検索エンジン対策をする

ホームページを作っても、誰も見に来てくれなければ、意味はありません。
では、どうすれば見に来てもらえるのでしょうか。

皆さんはどうやってホームページを探していますか。
「グーグルで検索する」という人が多いのではないでしょうか。

もちろん、SNSで紹介されたりする事もあるでしょうけど、それとて最初の誰かが検索で見つける事から始まるのです。

この検索では、見つけやすいホームページになっている事が重要です。

何かのキーワードで検索すると、何百何万といった膨大なホームページが見つかります。
何万件もあるとはいえ、検索結果の1ページに出る数は限りがあります。
上位数十件に入っていなれば、見てもらえる可能性は限りなくゼロ。

そこで、検索エンジン対策です。
検索エンジン対策を行う事で、上位に入って見てもらえるようにする訳です。

ただ、これは大事な事と判っても、実践するのは簡単ではありません。
ホームページを自分で作るなら、どんな作り方を選ぶ場合でも、勉強して経験を積む必要があります。

やるべき事・考える事は沢山あるのでここでは一つだけ示しましょう。
前項「更新に力を入れる」で説明した事ですが、これは検索エンジン対策でもあります。

更新されていないホームページはグーグルの評価が低くなり、検索で見つけずらくなります。
また、ホームページの主題と無関係なコンテンツが多くあると、これも評価が下がる原因になります。

今回は検索エンジン対策が必要という事を簡単に説明いたしました。
詳しく書くと長くなりますので、それは別の機会にしましょう。

まとめ

自力で60分でホームページを作るためには、
パターン③で作る
つまり、ホームページ作成サービスを利用するのがオススメです。
というか、他の方法では60分に抑えるのは難しいです。

ただし、以下の点に留意してください。

パターン③の弱点

特色が出せない

決められたテンプレートから選ぶため、どこかで見たようなホームページになりがち
同業者のホームページと差別化したくても、「かゆい所に手が届かない」事が多いでしょう。

簡単になるのは作る所だけ

先ほど「ホームページ制作で知っておくべき注意点」について解説いたしましたが、これらについては簡単になりません。
他のパターンと同様に注意する必要があります。

更新作業は簡単になりますが、大事なのはその内容。
更新内容まで作ってはくれません。

サービスが終わると、消えてしまう

ホームページ作成サービス自体がサービス終了してしまうと、ホームページは無くなってしまいます
他の方法の場合は、サーバー会社が営業をやめると言った場合でも、他のサーバー会社にドメインごと引っ越しする事が可能ですが、ホームページ作成サービスでは難しいでしょう。